平成18年度 江北中学校第1学年 「オンリーワン」さが体験学習

 

《目的》

佐賀の地場産業のひとつ窯業を取り上げ、全国的にも有名な「有田焼」について、講演や調べ学習によりその歴史や特徴を知る。また、実際に焼き物にふれ、体験制作を通してそのすばらしさを味わい、郷土に対する誇りや愛着の心を育てる。

 

《活動の概要》

学   習   内   容

 

・「有田焼」オリエンテーション・体験活動事前アンケート ・活動計画作成

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・講演「有田焼の歴史と特徴」 有皿山ガイド 浦川 晟氏 ・感想を書く

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・調べ学習グループ編成 およびテーマ決め   

・有田焼についての調べ学習       ※図書室・パソコン室・教室

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・有田焼についての調べ学習       ※図書室・パソコン室・教室

夏季休業

班別の打ち合わせ、調査活動の続き

・班別に壁新聞作成

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・班別に壁新聞作成

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・制作オリエンテーション     ・紙粘土で予備制作

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・制作実習(本校体育館)   講師:野田敏広氏 他2名

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有田町現地体験制作・九州陶磁文化館見学

10

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・文化祭 制作した陶器・レポート(壁新聞)の掲示

 

《おもな活動の様子》

 

制作実習講師の皆さん

制作指導中

 

「むずかしなぁー」

 

 

 

「失敗しちゃった・・・」

「見て見てうまくできたでしょ!?」

 

 

 

 

「立派な陶芸家!」

文化祭での展示

 

 

 

 

 

現地体験のレポート

文化祭での展示様子

 

 

 

 

 

有田焼について調べたことをまとめました。

 

《生徒作文より》

 僕は、今日の焼き物作りを前の日からとても楽しみにしいぇいました。有田まではみんなで電車に乗っていきました。工房につくとさっそく僕たちのグループは焼き物作りの体験を始めることになりました。まずは、土を触って感触を確かめました。最初はコップを作ろうとしていましたが、作っているあいだにさらに変更してしまいました。また、薄く伸ばしていくと力を入れすぎたりして、すぐ壊れてしまうので何度もやり直しました。他の人はすぐに上手なものを完成させていて、すごいと思いましたが、僕も一生懸命作って完成させたので、下手でもとっても満足のできる作品になりました。

 次に九州陶磁文化館に行きました。館内に入り作品を見た瞬間、僕の作品とはまったく違う作品が数々ありました。文化館の人の話を聞いていてとっても印象に残ったのは、磁器と陶器とでは音や感触が違うことです。磁器は音が響き、つるつるしていて、陶器の方はひびがなくざらざらでした。

 また、焼き物でできた大きなからくり時計がおいてあり、僕たちは特別にそのからくり時計を動かして見せてもらいました。焼き物でこんなものが作れるんで、本当にすごいと思いました。

 今日は、実際に体験をしたり話を聞いたりして、やはり有田焼きは長い時間をかけて磨かれたすばらしい技術だと思いました。これから食卓でも焼き物に興味をもち焼物を大切にしていきたいです。

 

 普段、僕たちが使っている茶碗や湯飲みなどは焼物です。その焼物を見てもなんとも思いませんでした。

しかしこの学習を通して焼物は奥が深く素晴らしいものだなと思いました。

 最初オンリーワン活動で有田焼をすると聞いたときは、なぜ有田焼なのか?と疑問を持ちました。でもいろんなことを調べて知識が増えていくうちに有田焼を調べることになってよかったと思いました。

 まず焼物ですごいと思ったのは、有田焼の名前のとおり佐賀県の伝統産業ということです。

 次に焼物の種類が3種類あるということです。これまでは焼物に種類があるなんて知りませんでした。その3種類の焼物の名前は土器と陶器と磁器です。この3種類の違いは原料です。土器と陶器は粘土で磁器は陶石です。

 佐賀県の伝統産業である有田焼と唐津焼にも違いがあります。その違いは、有田焼は磁器で唐津焼は陶器です。僕はこの2つの焼物では有田焼がいいです。なぜかというと、唐津焼より有田焼のほうが赤や青のような柄がきれいだからです。

僕はこの学習で有田焼は奥が深くすごく長い歴史があるのだとわかった。だから、これからは有田焼の歴史や素晴らしさをみんなに伝えて生きたいと思いました。

 

 「できた」

 満足げな顔で、カメラにピース。ろくろを使っての作品作りは大成功だった。

 オンリーワン活動ということで、佐賀県のいいところ、自慢したいところ、「有田焼」についていろいろ調べてきた私たち。そして今日は実際に有田まで行ってろくろ体験や文化館での見学をすることとなった。

 私たちB班がまず行ったのは、九州陶磁文化館。中には「柴田夫妻コレクション」といって、一万点ほど有田焼が展示してある部屋や、ヨーロッパの王様たちに愛された有田焼として、ランプやシャンデリアなどがある部屋もあった。海を渡った有田焼。そのシャンデリアをよく見ると、お皿やふたなどを組み合わせてつくったところもあって、おもしろいと思った。

 昼食をとり、私たちが行ったのは丸兄という体験学習ができるお店。たくさんのお皿などが売られ、中には三百万円以上のものもあった。大きな皿がある部屋で三億円のつぼを発見!わかる人が見ればお宝だろうが、私には分からなかった。そしていよいよ体験学習。お皿を作ることにしていたので、平らくしていたらやりすぎて失敗二回目はうまくでき、最後につめで模様をつけて完成。自分で言うのもなんだけど、なかなかの出来だった。

 そうして、何事もなく、オンリーワン実習は終わった。有田焼の長い歴史を知り、佐賀の有名なものとして有田焼をほかの県の人たちが知ってくれたらいいなと思った。

 

《事業を終えて》

生活に欠かせない焼き物、特に有田焼についての活動を中心に取り組みました。全国的にも有名な佐賀を代表する焼き物とあって、生徒たちも興味を持って熱心に取り組んでくれました。有田焼の歴史や製造方法を学習したことだけでなく、制作体験や、陶磁会館で芸術的に価値の高い作品を見たこと、また、セラミックなど新たな可能性をもった窯業の広がりに触れたことで、すばらしさを再認識することができたと考えます。文化祭で展示された自分たち全員の作品に見入る嬉しそうな顔がとても印象的でした。