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天下無敵の真田広之
〜真田史上最強の侍 氏尾見参!!〜

The Last Samurai

ラスト サムライ 特別版 〈2枚組〉
日本文化に魅了されたハリウッドの皆さんが総制作費300億をかけて作った日本映画です。
日本人なら必ず観るべきです。
そして日本人なら必ず共鳴できます。
心が魂が震える映画です。
日本人には作れない日本映画です。

 脚本が逸品で全てが観所で「ほっ」とするとこもある心にくい演出は必見です。日本人の遺伝子に脈々と受け継がれる「武士道」が一気に目覚めます。
もちろん殺陣は本物です。

レヴュー

「侍」
ラストサムライ
本当に最後の侍のお話です。

ここから先は氏尾さまだけの堪能文章です。

*****

登場シーンからかなりインパクトです。
モノクロに見える林の靄と光りの中、嵐の前の静けさとも言うべき空気。
その静寂を突き破るかのように微かに聞こえてくる雄叫び。
そして、うっすらと形を現してくる鎧兜のシルエット。
スローモーションで段々と近付いてくる様は何とも無気味な圧倒的なパワーの集大成。

日本軍の皆さんがビビッて逃げ出すのも納得できる恐い迫力。
戦に慣れている侍軍は微塵の揺るぎもなく敵をなぎ倒します。
その脅威的な強さにビビリ気味のトム・クルーズに騎馬ごと突進していく

二本の角が目印の氏尾様!

かなり判り辛いですが「愛」があれば一目瞭然。
氏尾さまは渡辺謙さん演じる勝元の懐刀であり腹心の部下なのです。
常に勝元の脇に控え険しい表情を保っておられます。

*****

長谷川の切腹シーンで介錯をされる勝元の刀を浄める氏尾さま。
武士道を重んじる侍にしか見えません。
この段階で氏尾さまの被髪にノックアウトです。
麗しくもカッコいい。

*****

「吉野の国」の「信忠の村」にて捕虜になったトムことオールグレン。
勝元の質問に答えなかったことに怒り
「無礼者!こたえろ!」
みたいなこと言われます。
ここで予告・CMなどで流れているオールグレンの首筋に寸止めをされます。
敵意むき出しの顔ですらりと刀を抜き、振り向きざまにビシッと決められます。

甲冑・被髪・刀、たまりません(>_<)

敵でもあり毛唐でもあるオールグレンがここにいることが許せない氏尾さま。
唾を吐き捨てたりもなさいますが、頭の固い武士の中の武士って感じです。
そんな侍の氏尾さまは勝元にオールグレンを斬るって言いに行きます。
ここが唯一長い(?)台詞ですので見逃さず堪能しましょう。
怒る真田氏ってステキ。
袴姿も相変わらず違和感なくお似合いだわっ。(髷もね)

*****

雨の中、KIDSの木刀での打ち合いを見たオールグレン。
ちょっと感動(?)。しかし、そこにともを引き連れた氏尾さま登場。

水も滴る好い男(ここでも雨男か(-_-;)?

土砂降りです。
「刀(木刀)を降ろせ!」
って、かなりお怒りのご様子の氏尾さま。
ここでもギラギラした眼差しをオールグレンに向けます。そして、

容赦なくコテンパンに叩きのめすマスター・オブ・殺陣!

今回の殺陣はハリウッド版に相応しく華麗なだけでなく
ダイナミックなアクションもブレンドされていますのでそのカッコ良さときたら
出血大サービス!(鼻血出ちゃうっ)

強い!圧倒的な強さを誇る氏尾さま。
なんてったって腰が安定されてますものっ。
ここでいくら叩きのめしても起き上がろうとするオールグレンに「何か」を感じる氏尾さま。
その微妙な表情の変化が「世界の名優」たる所以でしょう。
さすがです、真田さん(ノ≧▽≦)ノ。

*****

さて、この始めは「伊賀の隠れ里」に見えた「吉野の村」はよく見れば
ニュージーランドに他ならないのですが(山脈とか緑とか.....)、
すっげー所です。
ホントひとつの「国」です。
日本の文化と伝統がしっかり息づき、しかもそれが今尚機能しているという...。
(行きてー、住みてー、ここ。)

そりゃあ、外国の方には「不思議な人々」に見えるでしょう。
ひとつ間違えれば「侍養成機関」そのものです。
そんな中、我が氏尾さまは剣術のお稽古の師範代です。
真剣で「きえーいっ」って、予告・CMで目にする様子で刀を振り上げておられます。

その剣術シーンには「日本の美」を感じます。
統制された型と鍛練されたしなやかさ。
やはりこんなに美しく表現できるのは真田広之しかいないでしょう!
日本の刀の文化の素晴らしさと美しさを世界へ発信される真田さん、惚れます。

「剛」があれば「静」もある。
茶道もたしなまれる真田さん、置き柄杓も美しい。
日本人の美しさを全て凝縮したように美しい氏尾さま。

そんな氏尾さまに剣術を学ぶオールグレンですが、相変わらず力の差は圧倒的です。
しかし、彼の怯まない、立ち向かう姿勢に氏尾さんは感心されているご様子。
勝元と「目」で会話をし、オールグレンに稽古をつけます。
氏尾さまは武士道一直線の超堅物ですが相手の努力や精神はきちんと汲み取って下さるのです。
顔の筋肉の微妙な緩み具合でわかりますね。

*****

さて、そろそろ出血シーンがめじろ押しになってまいります。
輸血のご用意はお済みですか?
剣術の技を磨いたオールグレンは氏尾さまに1対1の稽古をつけてもらいます。
段々と腰も落ちて侍らしくなったオールグレン。
相変わらずビシッと武士な氏尾さま。

先ずは3手で氏尾さま。
次は5手で氏尾さま。
そして、「心を無にする」オールグレンの気配を察しゆっくりと構え直す氏尾さま。

キタ━━━(゚∀゚).━━━!!!カメラ目線!!
無の境地で相手を見つめる氏尾さま。
そのアップからは、た、た、た、多量の
真田目ビーム炸裂!!!

木刀をゆっくり構える時のスローなアップからはフェロモン多量放出!!
そして、なんと相打ち(!)
「よく成長した」って感じでコクっとうなづき、オールグレンを認める氏尾さま。
メッサ男前です( ̄ii ̄;)
きちんと相手を認めてこそ「男」であり「侍」なのであります。

*****

さて、和やかな祭り(?)のシーン。
勝元のお茶目さに優しく穏やかな表情の氏尾さま。
と、皆さんが油断してたらハリウッド版JAC登場!しかも忍者!
日本映画でもなかなかお目にかかれない「侍」vs「忍者」!
一気に侍モードに転身される氏尾さま。
ここでも本場仕込みの華麗かつアクションな殺陣をご披露されます。

強い!
すっげー強い!!
無敵だぜ、氏尾さま!!!
マスター・オブ・殺陣!炸裂!!

そして、一言!

「一人も逃すな!」

ここの侍の中では一番強い氏尾さま、まさしくその通りのご活躍!
そして、なんてメリハリの効いた殺陣。
ホントに日本映画は真っ青です。

*****

事態はますます深刻モードに突入した勝元軍。
天皇に直談判しに上京して、ついでにオールグレンを返します。
近代化の進んだ町に馬に乗った侍が闊歩するんでから町は皆な大騒ぎさ。
いつもの堅く険しい表情で馬上から銃を渡す氏尾さま。

なんか日焼けされてます?
ってことは置いといて、武士に笑みは必要なく淡々と進まれていかれます。

しかし、勝元は捕われの身に。
そしてオールグレンが考えた勝元救出作戦に同行し、いつの間のか

「風車の弥七」化する氏尾さま(!)

いぶし銀すぎて微笑んじゃいます。
しかし、カッコいいなー。
勝元は無事に救出できたけど武士道を貫いた犠牲者が!それは勝元の息子・信忠!
信忠がやられた時の一瞬の氏尾さまの切ない表情、
そのためちと錯乱しかけた勝元にあえて厳しい態度をとる武士・氏尾さま。

このへんで号泣モード、スイッチオン!!
一瞬で気持ちがわかるの。
どうしようもなく切なくなります。
それを代表してくれる氏尾さまです。

*****

勝元軍には決戦しか残されていません。
死にに行く男たち、いや武士たちのなんと美しいことでしょう。
オールグレンを参謀に迎え、侍スピリットを貫く覚悟をします。
ここでできればノーカットで見たい

氏尾さまの「死の舞」披露。
扇と剣での自作の舞は強く、美しく、そして切ない....。
生きては戻らないと心に決めた侍の心そのものです。

オールグレンの鎧姿に「待て」と声をかけ出で立ちチェックをする氏尾さま。
彼を「戦友」として認め、いささかのミスをも逃さない気配りです。
ここでの和風バンダナ(手拭とも言う)姿もおつです。
そして、勝元キッカケで

吼える!!氏尾さま。

その顔には迷いはなく「鬼神」が宿っています。
黒馬にまたがり戦場へ向かう氏尾さま、カッコ良過ぎです、真田さん。

*****

さて、侍として何の恐怖心もない氏尾さまからは余裕の表情さえうかがえます。
勝元に誰より信頼され、そして誰よりも強い氏尾さまは皆さんのリーダー的存在です。
オールグレンの作戦により、騎馬隊で出陣される氏尾さま。
その勇猛果敢な姿は味方の志気を高めます。って言うか、

鬼気迫る勢いでカッコ良過ぎ!

だから、急に増毛したように見えるのも気にならないのサ。
そして、落馬とともに兜が脱げ夜叉の様に髪を振り乱して、さあ本番!

マスター・オブ・殺陣!腕の見せ所!!

お見事!華麗でダイナミックな殺陣!
どんなに敵が向かってこようと決して怯まず前線へ出る氏尾さま。
いつしか返り血と粉塵で顔が真っ黒になられますが、それすらもその凄まじさには追いつけず!
一網打尽な殺陣の嵐!
鬼神を宿した迫真の殺陣に気付けば震えているワタクシ。

心に響く侍魂。
日本人の中に眠るDNAが呼び起こされたような感覚。
強いんだけど、切なくもある斬り合い。
己の、いや侍としての「誇り」と「名誉」のための闘い。
この戦を無意味なんて言わせない。
我々には守るべき日本の魂があるのだ。
そのための闘いなのです。

あ!

氏尾さま、後ろから銃で撃たれる!?
弾は確かに貫通するけど、尚も闘い続ける氏尾さま。
そして仲間の助けを振りほどき血とともに吐き出し吐き出した言葉は

「油断すなっ!!」

しかし!!

氏尾さまは不死身だった!!

残り少なくなった仲間とともに騎馬隊に加わる。
なのに誇り高き侍は前のみを見続ける。その強靱な精神力。
侍に負けはない。
あるとすればそれは逃げた時。
圧倒的多数の敵陣に死を覚悟で突っ込む氏尾さま。
もう涙なしにはあなたを見れない。
侍魂を貫く姿は強く美しくも儚い。

そして!!

前から4発の銃弾を受け絶命。

白眼をむきながらの凄まじい死に様でした。
落馬も迫力あった。

天晴れじゃ、氏尾!

その後、物語りは勝元軍全滅。
勝元、満開の桜の下で切腹。
そして、日本人としての誇りに敬意を表して最高礼。
この展開、日本人なら納得です。

そして、死をもって勝元が伝えたかった日本の心は明治天皇の心を動かすのでした。
彼らの闘いは、彼らの死は決して無駄ではなかったのです。

(ToT) 号泣 (ToT)

濃い感想文もあります。


真田さんホントにすごいお方だ。
「豪」と「柔」が繊細に共存している。
たぶん、この氏尾という役は彼だからこそこんなに深い人物として見えるんだと思う。
今回も見事なくらい溶け込んでおられる。
今回の彼に贈る称号はズバリ

いぶし銀・真田!

監督さんが「世界の名優」と言うのがわかる。
確かに脇役です。
クレジッドも後の方に出てきます。
出番も主演の謙さん程ではありません。
しかし、この氏尾なる人物の存在なくしてこの映画はありえない。
あなたは日本の誇る侍・武士道を力強く美しく世界へ発信された。

ワタクシたち日本人にはDNAに侍魂が組み込まれていることを空気で伝えた真田氏。
ほんのちょっとの仕草で「侍」「和」「日本の美学」を観る者全てに印象付ける役者は
世界広しと言えども真田さんしかいないでしょう。

改めてこんなすごい人と同じ時代を生きている自分を誇りに思います。


日本人キャスト、ハリウッドに勝利!(だと思う)
どう見ても主演は渡辺謙さんだ!
小雪、ナチュラル演技が絶品!
信忠、君は武士だったよ。カッコいいよ!
飛源、君の涙はホンモノだ。
ハマってんなー原田真人。
士官くん、やはり君も侍だったか。
ボブ、最高!


しかーし!!
実はツッコミ所もあったりするのよ(〃^∇^)o彡☆

・真田氏に注意されたにも関わらずデカいだろ富士山。
・この合成....微妙〜。
・え?無免許縫合手術?
・なぜいきなりこんなところに奈良の大仏?
・稲の配置がバラバラだよ、その田植え。
・なぜ、簡単に袴の着付けができるんだ?オールグレン。
・温泉て!
・どこ住んでんだ?明治天皇。
・うわ、この桜......。
・白虎?(すいません、勉強不足)
・武士道貫いてるわりには英語ペラペラですね勝元さん。
・真田さんの顔色、髪の長さが気になる。
・君らって今はやりの人工知能の皆さん?
・ハリウッドではカタコト日本語大流行。一番うまいよトム(さすが真田氏の指導)

まだまだあるけど(酷)、このへんで。(笑)

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